どんな順番で作業する?
作業がいつまでも終わらない原因の一つに、「必要順」でやっていない、というのがある。
たとえば、ロードアイコンを描画するオリジナルツールを作成して、それをブログで紹介したい、というとき。
参照:ロードアイコンを作成するオリジナルツール「Loading」 - うしブログ
どんな順番で作業する?「はじめに」から書いて、上から順に書いていく?前提→推論→結論という、論理の順番を守って書いていく?できることから?好きなところから?
ぜんぶ非効率。正解は、絶対に必要なことから順にやる。必要順。
ある目標を達成するうえでは、絶対に必要なこと、それができなきゃ終わり、というものが、必ず存在する。まずはそれをやってみて、できるか否かを確認する。できなければ、その先をいくら進めても砂上の楼閣。
「必要順」による作業フロー
数値オブジェクトがなければ、クルクルさせられない。とりあえず数値tを作成する。範囲とか増分とかは、あとで。
薄い灰色のまるいやつが作れなければ、アイコンにならない。大きさはとりあえず適当。
tに依存して位置が変化する、濃い灰色の丸をつくらなければ、クルクルさせられない。
位置を決めるための点Aがなければ、ツールにできない。
この辺までできれば、ロードアイコンは作れるな、と確信できる。
あとは、大きさを調整するために点Bを導入しようとか、クルクルの速さをどうしようとか、色とか、細かい仕上げをする。ツール完成。
ツールができたので、ブログ記事を書き始める。
まずはツールのリンクから。これがなければ記事にならない。
ツールの説明がなければいけない。
これらを書けば、記事としては成立するが、分かりやすくするために、使用例を貼っておこう。
作業終わり。あっさり。
「上から順番」あるいは「論理順」による作業フロー
「はじめに」と題して、読者への挨拶とか、自分のやりたいことと、その理由を事細かに説明する。
どうもこんにちは、うしです。GeoGebraを使っていると、読み込み中にユーザーに「ロード中」を示すアイコンを見せたい、と思うことって、ありませんか?
ここまで書くと、次には、具体的にどんなアイコンなのか、ということを説明するために、ネットから代表的なアイコンを引っ張って来たくなる。
検索し、画像の使用条件(ライセンス)を調べ、ライセンスに則ってブログに貼付けて、サイズを調節して、
↑こんなやつ
とか書いて。
そこで、今回は、GeoGebraでロード中アイコンを作成する方法を紹介したいと思います。
読者に説明しながら、同時に製作しはじめる。
まずは、ロードアイコンの形を決めましょう。
とか、
ツールですから、何を引数にするかを考えなければなりません。
とか書きながら。作業が進んでいくうちに、やっぱり他の方法にしたくなった場合、それまでに書いた説明も、ごっそり入れ替えなければなりません。
酷い場合には、「そもそもロードアイコンとは何か」を書き始めたり、ネット上にある奇抜なロードアイコンをひたすら紹介し始めたり。
いつまでたっても「ロードアイコンを描画するオリジナルツールを作成する」という目標が達成されません。それもそのはず。この順番では、「オリジナルツール完成」が最後に来るから。
作業の進みはものすごく遅いし、無駄にやることも多い(オリジナルツール作成のために、ネットから見本のアイコンを引っ張ってきてブログで紹介する必要性は皆無)。最悪の場合、記事の流れに束縛されて作業が進まない、とか、技術的にできないことを書いてしまい、それを前提にもう何文字も書いてしまったので、やる気を失って、企画自体がボツになった、いうことも起こってくる。
原因はひとつ。「必要順」で作業をしていないから。
そもそもオリジナルツール(.ggtファイル)が完成していないのに、ブログ記事を書き始めることがもう間違っている。オリジナルツールができなければ、そのツールを紹介する記事を書いても仕方がないから。
「ロードアイコンの形を決めましょう」ではなく、作れたロードアイコンを紹介すれば終わり。最初に決めても技術的に作れない可能性を考えよう。
数値オブジェクトも点オブジェクトも、何も作っていないうちから、何を引数にするかを考えるなんて、カッコつけすぎ。それでツール作成の自由度が狭まってしまったのでは、本末転倒。
「必要順」で作業しよう。